先日の記事
海洋汚染シミュレーション日本と海外・今日の放射能拡散予測(11/20〜11/22)スイス気象局
の続編です。
日本にも、実は、独立行政法人日本原子力研究開発機構のしょぼい拡散シミュレーションだけではなく、まともそうな海洋汚染拡散シミュレーションがありました。
まずは、引用記事から;
放射能汚染水、4千キロ東まで拡散 国内研究機関が推計
http://www.asahi.com/national/update/1121/TKY201111210549.html
2011年11月21日22時1分
東京電力福島第一原発の事故で海に流れ出た放射能汚染水が約4千キロ東の日付変更線まで広がって
いる――。こんな推計結果を海洋研究開発機構が公表した。放射性セシウム137の濃度の推計で、飲料水の基準の2千分の1以下だが、事故前の10倍以上になるという。 同機構の升本順夫・短期気候変動応用予測研究プログラムディレクターらが、第一原発近くの海で測定された放射能濃度をもとに海の対流などを考慮して広がり方を探った。 第一原発では事故後、取水口付近にある作業用ピット(穴)の壁の亀裂から高濃度の放射能汚染水などが漏れ出た。推計結果によると、汚染水は岸沿いにまず広がり、沖合へと徐々に広がった。黒潮と親潮との間の複雑な流れの中で拡散した後、さらに東へ流れ、事故から4、5カ月で日付変更線に達した。
福島第一セシウム、カムチャツカ沖の深海5千Mまで到達
http://www.asahi.com/national/update/1120/TKY201111200270.html
東京電力福島第一原発から出た放射性セシウムが事故から約1カ月後に、2千キロ離れた深海5千メートル地点まで到達していたことが、海洋研究開発機構の観測でわかった。
大気中のセシウムが海に落ち、プランクトンの死骸などに付着して沈んだようだ。
20日、都内で開かれた報告会で発表された。
同機構は4月18〜30日、福島から2千キロ離れたカムチャツカ半島沖と、1千キロ離れた小笠原列島沖の深海5千メートルで、プランクトンの死骸や砂などからなる1ミリ以下の粒子「マリンスノー」を採取して分析した。
この結果、両地点でセシウムを検出した。セシウム137と134の比率などから、原発から出たものと判断された。
濃度は解析中という。海洋中の放射性物質は、海流のほか、様々なルートで移動、拡散している実態が裏付けられた。(瀬川茂子)
セシウム汚染水の拡散シミュレーション図
http://www.asahi.com/national/update/1121/TKY201111210549.html
--------記事引用ここまで-----
上記記事中の拡散シミュレーションの動かない「図」だけでは、イマイチ分かりにくいので、どこかに動くセシウム汚染水拡散シミュレーション動画はないかと思い、探しました。
たぶんこれ↓
下記サイトの下の方に動く動画があります。
http://www.jamstec.go.jp/frcgc/jcope/htdocs/fukushima.html
JCOPEによる福島第一発電所からの放射性物質の海洋拡散シミュレーション
JCOPE2を用いた拡散シミュレーションの結果の1例として、セシウム137について2011年3月21日から2011年9月末までの挙動を示したものが下の動画です。
拡散シミュレーションの結果では、福島沿岸域での放射性物質は局所的な風の影響を強く受けながら沿岸付近を南北に移動し、その後次第に東へと広がって行くことが示されています。沿岸から50km程度沖合で南へ流された放射性物質は黒潮に取り込まれて急速に東へと流されることも分かります。その後は、黒潮と親潮に挟まれる混合水域の複雑な流れや中規模渦と呼ばれる直径数百キロメートル程度の渦に伴う流れによって、希釈されながら広域に分布するようになります。
福島第一原子力発電所から直接海洋へ流入した放射性物質は8月末には日付変更線付近まで達しているものの、広域に広がった海域での濃度は高いところで0.1?0.5 Bq/L 程度となっています。
今後も、JCOPE2 の最新流況場を用いた拡散計算を継続し、結果を随時更新して行く予定です。
なあんだ、ちゃんとあるじゃない、日本にも!
拡散の様子をざっと見ると、先日のこの記事
海洋汚染シミュレーション日本と海外・今日の放射能拡散予測(11/20〜11/22)スイス気象局
の中の「2011年11月11日更新 [ASR社] 太平洋の放射能汚染図」のシミュレーションとよく似ています。
同じように、小笠原や北海道や日付変更線に汚染水が到着しています。
ショックです。
そして、更に怖いのが、福島第一セシウムが、事故からわずか1ヵ月後に、福島から2千キロ離れたカムチャツカ半島沖と、1千キロ離れた小笠原列島沖の深海5千メートルで、見つかったこと。
こんなに早く遠く深く汚染水が拡散しているなんて、ほんとうに、ぞっとしました。
ほんとうは、一体どこまで、海洋汚染が広がっているのか、
魚はどこまで汚染されているのか、
これから、何十年もかけてずっと調べ続けなければならないないということが証明されました。
大事な私たち人類の宝、母なる海を汚してしまった原発事故。
取り返しのつかないことをしてしまいました。
海さん、お魚さん、ほんとうに、ごめんなさい。
念のため、参考補足事項;
JCOPEプロジェクトは1997年10月に(独)海洋研究開発機構(JAMSTEC)の地球環境フロンティア研究センターの研究グループにより開始され、
JCOPE2は、JAMSTECにおけるプロジェクトにより構築された海洋予測システムで、
海洋研究開発機構における日本南方海域での黒潮蛇行の予測と調査に役立てられてきました。
「原発・放射能」関連全記事は、左下記事カテゴリーからどうぞ。
「原発」
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今日の放射能拡散予測(11/22〜11/24)スイス気象局
★★福島第一原発由来の放射性物質(粒子)は、今日11/23(水曜)から明日11/24(木曜)早朝までは、主に、東北、北海道方面へ飛散しそうです。
★★飛散予想地域で、外出予定の方は、チリ埃の舞い上がりが気になるほどの風ならば、マスクをした方がいいと思います。気をつけて。
下記ページの一番上の動画が、放射性物質(放射性粒子)拡散予測シミュレーションです。
日本時間11/22(火曜)午前3:00〜11/24(木曜)午前8:00までの1時間毎の拡散予測シミュレーションです。
同シミュレーション動画中、JSTは日本時間で、Fukushimaと書かれているところが、福島第一原発の位置です。
また、予測は、10m, 500m,1500mと3段階の高度別の予測になっています。
ドイツは、250mでしたので、500mが近いかな?
また、下記もドイツと同じです。ご注意を。
【重要な注意事項】漏洩物質の濃度はわかっていませんので、図示した区域は未知の濃度の漏洩源から相対的に分散・希釈した範囲としてのみ解釈して下さい。
各地の実際の放射線量はこの図からは算出できません。
★福島原発付近及び各地の詳細な気象データ、風向きに関しては、気象庁等のHPでご確認を。
今日の放射能拡散予測(11/22〜11/24)スイス気象局
---以下、放射能・原発関連リンク---
http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-430.html
早川汚染マップ 汚染ルートとタイミング(改訂)9/30 (10/1追加)
放射線モニタリング情報 文部科学省
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/ (10/1追加)
http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-418.html
早川汚染マップ第4版(9/11追加)
W SPEEDIによる汚染MAP
北は秋田、岩手、西は新潟、長野、静岡までが汚染されています。
福島第一原子力発電所事故に伴うCs137の大気降下状況の試算
- 世界版SPEEDI(WSPEEDI)を用いたシミュレーション -
平成23年9月6日
(独)日本原子力研究開発機構 (9/10追加)
Yahoo! JAPAN「放射線情報(ベータ版)」(8/9追加)
http://radiation.yahoo.co.jp/
ふくいちライブカメラ(5月31日10:00より)
http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/camera/index-j.html
JNN 福島第一原発ライブカメラ(Live)youtube
各地のガイガーカウンター・リアルタイム放射線測定一覧(ustream.tv)
福島第一原発周辺の風向きマップ
リアルタイムアメダス風向・風速マップ
福島県立医科大学敷地内の外気放射線量リアルタイム計測値
Radiation levels in the open air at Fukushima Medical University
武田邦彦先生(中部大学)
今回の福島原発事故に関して、ほぼ毎日のように、わかりやすく情報を発信して下さっています。
ありがたいです。
京都大学原子炉実験所・小出裕章先生のデータ
3月15日東京を襲った「見えない雲」
放射能汚染地図(マップ)文部科学省
福島第1原子力発電所(特定条件 WSPEEDI)[平成23年3月25日(金曜日) (PDF:594KB)
ヨウ素131の表面沈着量(平成23年3月25日 0時現在) 積算値、SPEEDI
放射能汚染地図(マップ)福島第一原発
TBS 原発ライブカメラ(携帯電話、スマートフォン用)
http://e-shomei.org/live/live.jpg
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1646204.jpg
一部データ欠損あり
放射性物質降下量(累積量)
リアルタイム放射線測定情報
http://housyasen.uh-oh.jp/
文部科学省・最新空間放射線量率一覧
http://www.bousai.ne.jp/vis/index.php
空気中の放射能濃度一覧
http://atmc.jp/
水道の放射能濃度一覧
http://atmc.jp/water/
雨の放射能濃度一覧
http://atmc.jp/ame/
緊急被ばく医療ポケットブック
http://www.remnet.jp/lecture/b05_01/index.html
福島原発事故の解説(日本語訳あり)
http://ribf.riken.jp/~koji/jishin/zhen_zai.html
イギリス気象局
http://atmc.jp/england/
イギリス気象局直リンク
weatheronline
台湾気象局
http://atmc.jp/taiwan/
台湾気象局直リンク
台湾空氣品質與區域氣候研究室
オーストリア 国営気象局ZAMG
http://atom.yaruoch.com/forcasts/index/ZAMG
一応各国の予報
http://atom.yaruoch.com/forcasts/index/ZAMG
↓どうやら、中止になったようです。(5/17)
ノルウェー気象研究所による放射性物質拡散予測(シミュレーション)
放射性物質拡散予測(シミュレーション)